奇跡は2度も起きない

「希望の光なんてなくたっていいじゃないか」と小娘たちがテレビで歌っていて、なるほどなあと思う反面、テレビに出れるような才能や運を持ったスターに言われてもなあとも思ってしまうひねくれものでございます。どうぞよろしく。
自殺が話題になっているせいもあるかもしれないけど、死ぬなってメッセージが含まれてる作品ってたくさん思いつきますね。死ぬな死ぬな言う人だって実際は自分と無関係の人間がいくら死のうとどうでもいいと思うんだよね。みんなが死のうとする世界よりは生きようとする世界の方が気分がいいし、安心できるってだけのことだと思う。
でも、なかには自分も自殺しかけた経験があり、生きのびたおかげで立ち直れたという経験に基づいて、死ぬなんてやめなよと言ってる人もいるのかもしれない。たしかに大人はともかく、子供の場合、どんなに悩んで決めた答えでもさすがに限界がある。考え方が変わるってことは若ければいくらでもあるだろうし、若いうちは知らないことも多ければできないことも多い。だから、もう死ぬしかない!とか知らない子供に突然言われたら、いやいやいやそんなことはないだろーと大人が反射的に言ってしまうのも自然なことだと思う。
長く生きてればどんな人でもいいことのひとつやふたつはあったはずだしね。それぐらいのことはわかってほしいところだけど、自殺するのと同じくらいの覚悟でないと聞いてすらもらえないだろうから、結局本人が気づくしかない。そもそも他人に何かを言ってそれがきれいに伝わるなんてこと自体が奇跡みたいなもんだしね。

エリ女の週の土曜の競馬中継に山田雅人が出てて、とてもうざかった*1のですが、彼の本命のキストゥヘヴンについて語ったあと「奇跡を起こしてほしいです」みたいなコメントでうっとり締めてたんだけど、それを奇跡って言うのも軽く失礼な気が笑。結果的にはカワカミプリンセスが超強い馬だったから、あれに勝つのは奇跡だと思うのもそんなに間違ってはいなかったわけだが。
そういう奇跡が有馬記念で起こったわけですよ。ハーツクライが日本競馬史上最強といわれる馬を倒しちゃった。今度も勝ったらうちのが最強だと言ってやると橋口師は上機嫌で、そうなったらかっこいいことだけど、コロコロ負けるディープインパクトってのも少年少女の夢を壊すよなぁ・・。

*1:一般の人が見たら競馬ファンに偏見が生まれそう