有馬記念展望

アドマイヤフジ   差 武幸
アドマイヤムーン  差 −
アドマイヤメイン  逃 柴田善
ウインジェネラーレ 差 蛯名
コスモバルク    先 五十嵐冬
スイープトウショウ 追 池添
スウィフトカレント 差 横山典
ダイワメジャー   先 安藤勝
チャクラ      追 田中勝
ディープインパクト 追 武豊
デルタブルース   先 岩田
トウショウナイト  先 武士沢
ドリームパスポート 差 内田博
トーセンシャナオー 先 −
ポップロック    差 ペリエ
メイショウサムソン 先 石橋守

まずはなんと言ってもここで引退のディープインパクト。競馬界の物語として負けることはありえない。が、心配なのは、本当に負けるわけにいかなかったのは前走のジャパンCだったということ。ハーツクライウィジャボードが冴えなかったあのレースで、全力を出し切ったはずなのに普通に強い馬だなくらいのレースだった。普通に強い馬が全力を出した次のレースでどうなるかってことが心配その1。それからコース形態。中山2500はまくり合いからの後半勝負になりやすい一方で、器用に内を回った先行馬が距離得するコースでもある。どちらにしても悠長に構えているわけにはいかず、自分の形で走りたいディープインパクトには最も危険なコースである。去年の有馬2着はもちろん、弥生賞も地味な結果だったという中山適性が心配その2。そして引退レースは負けてもいくらでも言い訳ができる。どんなに強い馬でもコロっと負けることがめずらしくないのが競馬であり、引退レースならなおのことそういう事態もありえるだろうというのが心配その3。ここで無理して壊れたらいくらの損になるか考えたらわかりやすいかもしれないね。
それならと別の物語を考えてみると、まず香港帰りの馬まで集めて3頭出しのアドマイヤ軍団。近藤オーナーに6年連続G1勝利という記録がかかっているかららしい。天皇賞秋でディープインパクトの参戦を邪魔したなんていう噂もあったくらいで、直線でフラフラして取りこぼした武豊的にもここで恩返しなんてことがあるかもしれん。
それから、メルボルンC組。香港行きでもめたデルタブルースがここで勝つならすべて丸くおさまりそう。また、そうなれば伝統のメルボルンCを取られた向こうの人たちも納得してくれそう。
ディープ狩りというのは半分犯罪でも犯したかのような気まずい雰囲気になりそうだけど、それをやっても誰も文句を言わなそうなのがみんな大好きコスモバルク。この馬もいままでさんざん苦労して盛り上げてきた。馬も密かに気性の成長を見せておりそろそろご褒美の一発があっても驚けない。
さて電波漏れはこのくらいにして真面目に展開を考えると、3連勝中のダイワメジャーへのマークがきつくなりそうだし、それとは別に逃げ絶対条件のアドマイヤメインもいるので先行馬は乗り難しい展開になりそう。したがって、スタミナが豊富で自在性があり力強い差し脚を持った馬にまず注意か。