宝塚記念感想

宝塚記念はなんとなくメンバーが揃わない隙間のG1という印象があって、JRAもそれをどうにかしようと外国馬に開放したり、3歳馬が挑戦しやすいように開催時期をいじったり、ねこが好きな人向けに距離を2200にしたりと必死にいろいろやってきた。その長年の夢がついに叶って安田記念天皇賞春、日本ダービーと3つの路線の勝ち馬が大激突するという超豪華メンバーの頂上対決が現実のものとなった。さらにそのダービー馬が牝馬ウオッカというおまけつき。どうやらウオッカは普段競馬をやらない人にも結構アピールしているようで、それもあってかこのメンバーで1番人気におされるという非常事態となった。
レースは大方の予想通り先行馬が飛ばして雨馬場のなか前半57秒のハイペース。4コーナー手前で先行馬が飲み込まれる厳しい流れ。この流れに乗ってアドマイヤムーンがついにG1を奪取した。近藤オーナーは去年の天皇賞秋で武豊ディープインパクトから降ろすほど息巻いていて*1、ところが直線で武豊アドマイヤムーンはまっすぐ走ることができず、取れたはずのG1を見事に取りこぼした。これによって近藤オーナーの毎年G1勝つ記録も途絶え、その後武豊は近藤オーナーに縁を切られることになり、不思議なことに前をカットしたスウィフトカレント横山典はこれを境にG1で出番がなくなった。
2着のメイショウサムソンはそのアドマイヤムーンをクラシックでこてんぱんにやっつけていたわけで、ダイワメジャーが馬体重異常で惨敗したのに比べてもその総合力の高さはもはや疑いようが無い。昨年末の不振もあって出涸らし感が強かったがよくよく考えればオペラハウス産駒。パーフェクトデータ的にも衰えているはずがなかった。ペースを見越した石橋守もいい仕事。安田記念前にでダイワメジャーを現役最強とか書いちゃったけど、それを上回るインパクトがありました。面目ない。
3着のポップロックは流れも向いていたし、上の2頭が全力発揮とも言えないような臨戦だっただけに、これは完敗の形。もしかすると武豊が空気を読んだか罪を償わされたのかもしれないけど、まあ能力の序列的にはこの結果も納得できるだけに。
先行勢でいちばん頑張ったのは6着カワカミプリンセス。勝ち馬から0.8秒差は結構遠いがもしかすると去年で終了だったかという可能性もあっただけに一応格好はつけた*2ウオッカは8着、斤量が相当有利という話だっただけにこれは惨敗と言わざるえない。ただ一転して馬場と流れが向かなかっただけでしょうがないというようなムードになっているようなので、1度負けても評価は下がらないようでそれはなにより。この人気もそれだけ盛り上げたということでありまさにナイスチャレンジ。日本の競馬に貢献したことは大いに評価されるべきだ。売上げも雨降ったにもかかわらず前年比120%とのことで谷水オーナーも満足だろう*3
それから、先ほど殿下の超かっこいいエントリを見て思ったのですが、宝塚の1着から3着の馬名の2文字目に注目してみてくれ。これは・・JRAは競馬ブログ界隈における殿下のこれまでの功績を称えていたんだよ!な、なんだってー

*1:その影響でディープインパクトは回避?

*2:斜行したけど

*3:出れば売上げが30億違うと話していたとか