問題児の甘やかし方

あまり興味ないかもしれませんけど前回の続きです。素人にそんなこと言われてもなあというのはごもっともだけど、肩書きだけがすべてじゃないのだから我慢しようよ。とりあえず、本の後半に出てくる非定型うつ病の人に対してどのように接したらよいかというあたりのお話です。
いくつか箇条書きで書かれているのだけど、まとめると刺激してはいけないということ。遊ぶ元気はあるのに都合が悪くなると身体が動かないという病状があるのだという認識と理解が大前提なわけです。うつ病全般の特徴として、自身の病状に対する自己嫌悪でさらに落ち込んでしまうというのがある。自分でわかってることを指摘されたり責められるのは健康な人でもいやなものです。かといって、じゃあひたすら甘やかしてればいいのかというとそれもよくないそうです。難しいですね。以下は一部を抜粋。

・患者さんが周囲の人に攻撃的になることがあります。周囲の人は病気の症状として理解して、同じ土俵にのって四つに組んでけんかしたりはしないでください。
・例えば自傷行為などの場合も、「どうしてそういうことをしたの!」というよりも、そうせざるを得ない気持ちを周囲の人が理解するほうが有効です。
・患者さんの要求には是々非々で応じてください。
・禁止ではなく、頼む。
・怒るのではなく、悲しむ。

なんだか非行少年のなだめ方みたいだ笑。うつ病は自殺が心配という病気なのだけれど、非定型うつ病の場合本当に自殺を完遂してしまうことは少ないらしい。これは自殺をほのめかすことによって助けてほしいというサインを出すことが目的だからということです。うつ病、ひいては心の病の本質はどう考えてもここにある。誰にでも辛いことや嫌なことはある。ただそれに対する耐性が人によって違う。耐性の低い人ほど心の病に陥るのだと考えると、普通の人には何がそんなに苦しいのだろうという程度のことで苦悩してしまうということ。そんな理解されない苦しさを無関心な周囲の人に知らせるために人間の身体はどうするか。ネットには病んでる人が多いってこないだどこかで見かけたけども、それも説明がつく。考えないといけない問題がどこにあるかは明らかだ。