高度に発達した競馬の奴隷

いまさらですけど専門紙は高いあるいは売れないの話から。水上学の言う400円ぐらいで高いとか言ってたらそもそも馬券買えないだろってのは間違ってない。彼がそういう価値観を持っているのだというだけのこと。競馬で儲けたいとか損をしたくないと思うのなら、勝って手に入れる金で専門紙を買えばいい。数百円の積み重ねで勝てないと思ってるようじゃ大物にはなれない。試合が始まる前から負けている。競馬はそんな軟弱な構えで征服できるほど生易しいものじゃない笑。
真面目な話をすれば、馬券にはまず控除率という参加料があり、そのうえで残ったお金を参加者同士で奪い合うという仕組みになっている。どんなゲームにも必ず優秀なプレイヤーというものが存在するので、それ以外の、つまりわれわれ一般人が長期的な収支において勝つということがどれだけ至難の業であるかということはちょっと競馬をかじったら誰でも知っている基本的なことだ*1
これを大発見というか本質であるかのように見誤って、そこから「馬券や一口馬主に熱をあげるようなやつはお馬鹿さん」などと考えてしまうお利口さんには微笑みながらスタンプでも押してなでてあげたいよね。だからこそ攻略のしがいがあるってものじゃないのかと。なんでも得か損かでしか物事を測れないってのは寂しいことだよ。嘆かわしい。念のため言っておくと馬券なんか買わなくても競馬は面白いというスタンスってのは、そういう価値観もあるとは思いますよ。ギャンブルが悪で、お金をおもちゃにしてけしからんとか働かないで儲けようとするなんてろくでなしだとかもまあ笑。
ただ、そんなにお金に対して潔癖である必要があるのかなというかお金ってそもそもやらしいものじゃないのかしらと個人的には思うわけですよ。お金に対していやらしい気持ちを持ったことが無い人が石を投げたらいいよ。そんな言うほど尊いことにお金使ってんの?馬券や専門紙にお金を使ってひとつも当たらずにすってんてんになったとしても、それは無駄じゃないよ?競馬に使ったお金はちゃんと競馬のためになる。みんなが節制すると競馬は成り立たない。だから競馬が好きな人ほど競馬で散財する人を笑ったり足を向けて寝ちゃいけないってこと。であるならば、新聞の中の人なんていちばん積極的に損をしていかなきゃいけない身分なわけ。死ぬほど頑張れよ。愛する競馬のために。

*1:おれだけ?