太田光対本田由紀

はてブで遊んでるとそれだけでこと足りるなという気がしてきた今日この頃です。おとといだったか、たまたま「爆笑問題のニッポンの教養」を観た。そしたらタイムリーなことにニート研究でおなじみの本田由紀先生との対決だった。冒頭からいきなり太田さんが甘ったれとか誰だって大変、嫌なら辞めたらいいなどのおなじみのフレーズを言ったり、本田先生も「自己責任論ですか?」と返したりでいろんな意味で面白かった。
太田さんはまれに見る頑固で自信に満ち溢れた人だから、またひねくれたことを言いたいだけ言って話聞かないんだろうなとか思って観てたけど、実際そうだった笑。論点を本田先生の個人的事情に矮小化させてみたりするのも小ずるいなあと思った。それに応じてかつ潰されなかった本田先生は偉いなとかそれはそれで面白かったけど、話は散漫になっていたように思う。
そんなやっかいなマッチョ太田さんの意見は簡潔に言うと、いまの社会がおかしいならニートを就職させてもおかしな社会を変えることにはならないんじゃないの?ということ。これは上空3000メートルを飛ぶすごい意見だなあ。不覚にも感心した。
たしかに諸悪の根源は当たり前とか常識とかそういう共同幻想であって、ニートという異形の存在を当たり前の側に押し込めても、それは一時しのぎどころか、逆に当たり前を強化しちゃってるだけにすぎないわけだ。さらに太田さんは金だけが幸せってわけじゃないと思うと続ける。ニートでも別の精神的価値を見出せれば逆に勝ち組なのだと。言いたいことはわかる。むしろ重要なことを言っている。しかし、太田さんの話は上空を飛びすぎていて、とりあえず目の前の貧困や不安で弱っている人をどうするかという現実的な話をしたい本田先生とかみ合うはずがない笑。
番組の最後、本田先生「ニートがみんな太田さんみたいな人だったら私もこんなことを言わない助けない」太田さん「なんで僕も助けてくださいよー」本田先生「絶対やですよ」のくだりが微笑ましかった。ナイス構成。本田先生は大人だな。議論というのはたとえ相容れなくてもこういう感じでありたいものですね笑。