有馬記念感想

池添のはしゃぎっぷりには若干ひいたけど、まああれぐらい喜ぶほどすごいレースなのかーと思わせる効果があるかもしれないよね。というか池添の好騎乗が光ったレースだったので、はしゃがれてもしょうがない。
前半1000mを58秒というペースからこぞって早仕掛けという展開で、じっと我慢してひとり絶妙のタイミングで追い出した。細かく言えば出遅れて仕方なくそうなっただけなんだけど、ちょっと間違えば届いてなかったし、もともとドリームジャーニーは後方脚質だから、期待されていたとおりの競馬をして結果もついてきたわけで、これはもう好騎乗というほかない。
その意味では単騎逃げが絶対条件のリーチザクラウンもそれを実行しようと行ったわけだから責められることじゃない。結果として前半出していく場合のリスクをつかんでしまったというだけの話。勝負に出て散ることは恥ずかしいことじゃない。もう1頭の戦犯マツリダゴッホも期待されたとおりの競馬をしただけ。馬体が重かったのもあるし結果は7着でも見せ場作っただけ立派。
逆に3着のエアシェイディは勝負せずにおこぼれを拾ったパターン。思い切って前に行くこともしないし、インを突くこともしない。早仕掛けで止まった連中をただ差しただけ。人気薄だしジャパンCの応用だから悪くはないんだけど、夢がない。
そして驚いたのは2着のブエナビスタ。先行して残ったのはこの馬だけだし、後ろとは4馬身差。文句なしにいちばん強い競馬だった。馬体減も考慮するとまともならあっさりのレベルである。エリ女での取りこぼしによってアンカツが降ろされたわけだから、横山典の先行策もまた期待にそった仕事を果たしたと言える。結果としてこれは裏目に出てしまったけれど、これはこれで好騎乗。結果も大事だけど、望まれる騎乗をしっかりすることも騎手の仕事の基本だよね。しかし昔常識だった長距離戦の牝馬は無理とかなんだったんだろう。